2024うらそえYA文芸賞

「うらそえYA文芸賞」は2009年度から始まり、今年度（2024年度）で16回となります。
中学生から大学生まで、子どもでもない大人でもない年齢層が対象。
私も選考員として関わらせてもらっているので、今日はその表彰式に出席しました。
受賞者の作品は小冊子となり、表彰式で配布されるのです。



今年度の作品の選考会で、私がイチオシだったのは「箱の中」という作品でした。
審査の時は名前も学年も伏せられていますから、てっきり大学生かと思ったのですが、なんと高校2年生の作でした。

兵役を忌避するために、仲間の協力を得て下水道に箱を作り、その中で暮らしている男の物語です。下水道の中を動き回る小動物の音、豪雨後の様子、だんだん精神を病んでいく男の心理描写…どれをとっても秀逸です。
きっと彼はすごい書き手になる予感がしました。
実際に今日お会いしたら、まだあどけなさが少し残る少年で、よけいにびっくりです。
その他の3作品もよかったです。

煌（きらめき）賞「箱の中」
輝（かがやき）賞「予め知る」
審査員特別賞「ずっと。」
図書館長賞「この夏も君をあの場所で」