『沖縄エッセイスト・クラブ作品集41』出ました!

南ふう

2024年04月21日 20:19

今年もやっと出ました。
帯文は、
沖縄戦、日本復帰、災害、事件事故、感染症など数々の試練。
自他の体験を書き、語れるようになりながら、今を生きる。

2024年4月1日発行
新星出版株式会社  定価:本体1,364円+税


今回の私の作品は「もう四半世紀!」。よろしければご購入願います。

じつは出稿までが苦しかったので、上の「帯文」となりました。
理由は、私の「あとがき」にあります。

 今年は、「明けましておめでとう」の気分ではなかった。元日の夕方に令和六年能登半島地震が発生、二日にはその被災地を支援するための海保機が日航機と衝突炎上。六日には、孫に会うため来沖したフィリピンのご夫婦が浦添市で交通事故に遭い亡くなった。やるせない年明けとなり、戦争や紛争にも終わりが見えない。
 しかし辛い事実に打ちひしがれてばかりでは、心を病んでしまいそうになる。この作品集の原稿の締め切りは昨年、出稿は一月初旬、やるべきことは淡々と進めざるを得ない。せめて刊行される頃には、さまざまな場面で明るい兆しが見えるようにと願いながらの出稿となった。
 さて、今回の作品集には四人の新会員が加わり、二十七人が執筆した。人生の一片が綴られた作品、そうではない作品とバラエティーに富むが、各人は順風満帆に過ごしてきたわけではなく、それぞれの試練を乗り越えて今を生きている。
 阪神淡路、東日本、熊本などの震災を経て、さらに四年近くのコロナ禍が明け、かつての日常が戻りつつある昨今。もちろんまだまだ道半ばの方もおられるだろうが、歳月は「日にち薬」、これらの災害を思い出話として語れるようになることを願う。

二〇二四年四月

編集委員長 南ふう 


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